エクセルで簡単にできるケリー基準(オプティマルf)の計算方法とマネーマネジメントの方法を考える

ドローダウンを抑えるオプティマルfの計算方法とマネーマネジメントの方法を考える

前回の「最適な掛け率ケリー基準(オプティマルf)から資金管理を考えようとしたが、前振りが長すぎた」では、オプティマルfの話に終始してしまいました。

今日は、ケリー基準(オプティマルf)の計算方法をざっくりと見た後に、本題であるマネーマネジメントの話をします。

週株! TAのイベント投資研究所

VBAを使わなくてもexcel関数だけで計算は可能です
excelで計算するのは簡単です。
前回の例題を使って、計算式を考えます。


【例題】

花子さんの口座残高は 200万円。ソニー専門で売買している。
1株で売買するとした場合、損益の確率は、以下のようになっているという。

・ 300円の利益 … 確率は 10%
・ 200円の利益 … 確率は 15%
・ 150円の利益 … 確率は 30%
・ 200円の損失 … 確率は 35%
・ 250円の損失 … 確率は 10%

さて、ソニーに買いシグナルが出た。株価は 4000円である。ケリー基準に従うとして、何株買うべきか?


ケリー基準2
 ¥∞より

ポイントは最大損失額です。例では、250円がそうですね。
最大損失額250円で、すべての損益額を割り算します。利益の時はプラス、損失の時はマイナスにします。

掛け率をfとおき、

 (1 + 1単位購入した場合の損益 * f) ^ 生起確率

の形にします。

「300円の利益 … 確率は 10%」ならば、1単位購入した場合の損益は、+1.2円で、それが10%の確率で起こるのですから、
 →
 (1 + 1.2 * f) ^ 0.1

「200円の利益 … 確率は 15%」ならば、1単位購入した場合の損益は、+0.8円で、それが15%の確率で起こるので、
 →
 (1 + 0.8 * f) ^ 0.15

「150円の利益 … 確率は 30%」ならば、1単位購入した場合の損益は、+0.6円
 →
 (1 + 0.6 * f) ^ 0.3
 
「200円の損失 … 確率は 35%」ならば、1単位購入した場合の損益は、-0.8円
 →
 (1 – 0.8 * f) ^ 0.35

「250円の損失 … 確率は 10%」ならば、1単位購入した場合の損益は、-1円
 →
 (1 – 1 * f) ^ 0.1

上の5つの項を全部掛けたものg(f)とおきましょう。

 g(f) = (1 + 1.2 * f) ^ 0.1
     * (1 + 0.8 * f) ^ 0.15
     * (1 + 0.6 * f) ^ 0.3
     * (1 – 0.8 * f) ^ 0.35
     * (1 – 1 * f) ^ 0.1

g(f)が最大化するようなfを選びます。
このg(f)のグラフは以下のような形になっています(期待値がプラスであることが条件です)




ケリー基準3
 ¥∞より

「f*」が求めたいf、オプティマルfです。
g(0)から徐々にグラフが高くなり、g(f*)でグラフが一番高くなっていますね。その後グラフは低くなっています。

ここで、f*が0.35だとしましょう。すると、g(0.35)が最大値、一番グラフが高くなります。
g(0)から徐々にグラフが高くなるということは、
  g(0) < g(0.01) < g(0.02) < …… < g(0.34) < g(0.35)

g(0.35)から徐々にグラフが低くなるということは、
  g(0.35) > g(0.36) > g(0.37) ……

以上より、g(f)に、0.01刻みで f を代入していき、前後のg(f)を比較すれば、「f*」は見つかるということですね。

計算して求めたオプティマルfを使えるのかといわれれば、うーん、なかなか難しい。

このオプティマルfは、かなり高くなります。掛け率が高く出がちなのです。

普通にオプティマルfを相場に適用すると、ドローダウンが激しくなりすぎて運用をストップしてしまいます。
通常はオプティマルfをそのままでは使いません。

それはさておき。

オプティマルfとマネーマネジメント
ここからようやく本題です。


マネーマネジメントの観点から注目すべきは、上で引用したg(f)のグラフの「形」です。

g(0)が0ですね。
fが大きくなるにつれて、g(f)が大きくなり、「f*」で最大値を取ります。
その後、g(f)は小さくなっています。

「f*」で最大値を取った後、g(f)は小さくなり、マイナスに突入します。つまり、ある程度、掛け率が大きくなると、資金が失われるという結果になります。


「当たり前ではないか」と思われるかもしれません。


今、前提としているのは、「期待値がプラス」の投資法なのです。

「期待値がプラスの投資法であったとしても、掛け率を大きく取ると、資金が失われてしまう」のです。


補足しておくと、「期待値がマイナス」の投資法はどのように賭けても、マイナス、つまり資金が失われます。


「期待値がプラス」の投資法を知りたいという方は、以下のリンクをクリックし、ヤフオクから、サクサク投機工学【通常版】をゲットしてくださいね。

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